「起きよ、光を放て」 2022年7月
起きよ、光を放て。あなたを照らす光は昇り/主の栄光はあなたの上に輝く。(イザヤ書60:1)
子どもの頃、両親や友人と一緒に廃線跡へハイキングに行ったことがあります。電車がとても好きだったので、線路などの設備はないものの残っている枕木などを見ながら楽しい気持ちで進んでいました。ただ、そんな中で一か所だけ、怖いと感じた場所がありました。それは、トンネルの中です。トンネルには照明がなく、中心部まで進んで行くと周りがあまり見えなくなるくらいに暗い場所であったからです。親に手を引いてもらいながら、ゆっくりとトンネルを進んでいったのですが、段々と外の光が見えてきた時に、すごく安心したことを今でも覚えています。
イザヤ書は、繰り返して「光」と「闇」という事柄について書かれています。ただ、このことは私たちの目に見えている状況だけを表している訳ではありません。私たちの人生は、時として、闇とも感じるような苦しい状況を通ることもあるのです。ユダヤ人たちは、様々なことが起こる中で、心も身体も疲れ切ってしまっていました。何もすることができず、眠ってしまっているような状態でもあったのです。そんな彼らに主なる神様は、「起きよ」と声をかけられたのです。そして、この言葉をきっかけにして彼らは再び立ち上がることができたのです。
私たちの人生の中で、力なく動けなくなってしまうことはよくあることです。そこから改めて動くためには、大きな力が必要であり、もう無理だと諦めている人が多くいるのが実際です。そんな私たちに主なる神様は、変わることなく励ましを与えてくださるのです。彼らが「起きよ」という言葉で立ち上がることができたように、私たちにもそれぞれの状況に応じて、神様は言葉を与え、立ち上がらせてくださいます。あなたも、聖書のみことばを読み、神様の言葉を聞きつつ、日々の生活を進んでいきませんか。
門真キリスト教会 主任牧師 濵崎 恵太