2020年12月 第456号 「急いで行って」
羊飼いたちは、「さあ、ベツレヘムへ行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と話し合った。そして急いで行って。(ルカによる福音書2章15-16節)
クリスマス(救い主イエス・キリストの御降誕)おめでとうございます。
救い主がお生まれになったことを最初に知らされたのは、その日暮らしの貧しい羊飼いたち。救い主が人の子となって産声をあげられたのは、馬小屋の飼い葉桶の中、すべての人の救い主として世に出られるまで生活されたのは貧しい大工の家族の一人として。聖書にはイエス様が笑われたとはどこにも記されていません。イザヤは「彼は侮られて人に捨てられ、悲しみの人で」と預言している(イザ53・3=口語訳)。
主は「わたしの名は不思議です」(士師13・18=口語訳)とありますが、人間の知的能力をはるかに越えておられるからこそ神なのです。
さて、イエス様が決して特別な人としてではなく、私たちと同じ普通の人間としてこの世に来てくださったとは、何とすばらしい恵みでしょうか。「今日ダビデの町(ベツレヘム)で、あなたがたのために救い主がお生まれになった」(同11節)と過去形で書かれています。これは、イエス様が救い主として、歴史上の人物として現実に来てくださったということです。
「時が満ちると、神は、その御子を女から、(中略)生まれた者としてお遣わしになりました」(ガラ4・4)。
さあ、あなたも羊飼いたちと同じように、救い主を見るために、急いで行こうではありませんか。「もし信じるなら、神の栄光が見られる」(ヨハ11・40)。