2020年5月 第449号 「わたしは何者か」

そこでイエスがお尋ねになった。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか」。ペトロが答えた。「あなたは、メシアです」。(マルコによる福音書8章29節)

 

イエス様は、フィリポ・カイサリア地方に伝道に行く途中、弟子たちに、「人々は、わたしのことを何者だと言っているか」と尋ねられた。すると、弟子たちは「洗礼者ヨハネだ」、「エリヤ(旧約時代の預言者)だ」、「預言者の一人だ」と言っていると答えた。そこでイエスは、「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか」とお尋ねになった。

このイエス様の問いかけは、私たちすべての人に対するものです。宗教にもいろいろありますが、大切なことは「どなたを、どう信じるか」ということです。

私たち日本人は、キリスト教を西洋の宗教、イエス様を西洋人と誤解している人が多くいます。有名な画家が金髪で眼の青いイエス様を描いた肖像画のせいかも知れませんが。

神様は、私たちすべての人間を背信の罪の束縛から解放するために、御子イエス様をユダヤ人として遣わしてくださったのです。ユダヤのベツレヘムの馬小屋で生まれ、貧しい大工の子として、「神の身分でありながら(中略)、人間の姿で現れ、へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした」(フィリ2・6-8)。

「メシア」とは「救い主」ということです。イエス様は、あなたの背信の罪の身代わりとなって十字架に命を捨ててくださった。ペトロのように「あなたは私の救い主です」と告白しよう。