2019年5月 第437号 「天が裂けて」
イエスはガリラヤのナザレから来て、ヨルダン川でヨハネから洗礼を受けられた。水の中から上がるとすぐ、天が裂けて、霊が鳩のように御自分に降って来るのを、御覧になった。(マルコによる福音書1章9-10節)
洗礼者ヨハネが、罪の悔い改めを宣べ伝え、ヨルダン川で洗礼を授けていた時、イエス様が来られて洗礼を受けられました。イエス様は罪のない神の御子ですから、罪を悔い改める必要はないのにです。それは人となられたイエス様が「すべての点で兄弟たちと同じようにならねばならなかった」からです(ヘブ2・17)。
イエス様が水の中から上がられるとすぐ、「天が裂けた」と記されています。罪のとりことなっている私たちは、心の目が閉ざされて、真の神様を見ることができません。だから、イエス様を信じる者の心の目が開かれ、はっきりと愛の神様を見ることができるようにしてくださるのです。
イエス様が私たち一人ひとりの身代わりとなって十字架に命をささげてくださり、「成し遂げられた」と言い、息を引き取られた時(ヨハ19・30)、神殿の聖所と至聖所とを隔てる垂れ幕が上から下まで真っ二つに裂けました(マル15・38)。そうして
「イエスは、垂れ幕、つまり、御自分の肉(十字架)を通って、新しい生きた道をわたしたちのために開いてくださったのです」(ヘブ10・20)。それで「わたしたちは、イエスの血によって聖所に入れると確信しています」(同10・19)。
天は開かれています。信仰の目を上げて救い主イエス様を仰ぎ見ましょう。