2013年7月 第367号  「見えるようになれ」

 「何をしてほしいのか。」盲人は、「主よ、目が見えるようになりたいのです」と言った。そこで、イエスは言われた。「見えるようになれ。あなたの信仰があなたを救った。」   (ルカによる福音書18章41‐42節)

 

 道端に座って物乞いをしていた盲人が、イエスに「わたしを憐れんでください」と叫び続けました。その時、イエスは立ち止まり、その盲人を連れてくるように命じられました(同40節)。

 イエスは、私たちの叫び(祈り)を聞いてくださり、御心に留めてくださるお方です。

 

 そして「何をしてほしいのか」と尋ねられました。この人は物乞いをしていたのだから、お金を恵んで欲しかったのです。イエスはなぜ、こんな分りきったことを聞かれたのでしょうか。それは、その人が何を求めているのかを確かめるためです。盲人は、はっきりと「見えるようになりたい」と答えました。私たちも自分が何をしてほしいのかをはっきりとイエスに告白すべきです。これが信仰です。

 

 イエスは「見えるようになれ。あなたの信仰があなたを救った」と宣言されました。盲人の目が見えるようになったのは、もちろん、神であるイエスの力によります。しかし、同時にイエスは、この人の信仰を引き出し、確認し、強められたのです。

 正にイエスは「信仰の創始者また完成者」です(ヘブライ12・2)。彼は目の前におられるイエスを見たのです。あなたも心の目が開かれ、イエスを見ることができますようお祈りします。