2011年9月 第345号 「黄金律」

「だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」

(マタイによる福音書

7章12節)

聖書は大きく分けて二つのこと、一つは、人はどのようにしたら救われるか、もう一つは、人はどのように生きるべきか、について書かれています。その、どのように生きるべきかについて、一言にまとめたのが、ゴールデンルールと言われる、前の御言葉です。

まず、「だから」とあるので、その前に書かれていることを見ますと、子どもや人の求めに「良い物」を与える親と天の父について語られています(7・7~11)。だから、それと同じ心をもって、ということ。つまり、自分にしてもらいたいことは、他の人にもそのようにしなさいということです。次に、「自分にしてもらいたいこと」とは、わがままで身勝手なことではなく、最も一般的なこと、それは「人に理解してほしい」ということでしょう。それは、①聞いてほしい。②分かってほしい。③愛してほしい。ということになります。

本来、人間は自己中心ですが、主イエス様をお手本として「何事も利己心や虚栄心からするのではなく、へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた者と考え、めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい。互いにこのことを心がけなさい。それはキリスト・イエスにもみられるものです。」(フィリピ2・3~5)

他者の言葉に耳を傾け、他者の気持ちを共感しようと努め、イエス様が自分を愛してくださったように(十字架の愛)、自分の隣り人を愛せるように祈り求めましょう(ヨハネ15・12参照)。