「辱められる主」

2014.10.5.     聖 餐 礼  拝

 

マルコ 15:16-23(P95)             「辱められる王」

 

イエスは、ローマ兵士によって紫の服(王の服の色)を着せられ、茨の冠(王冠の代わり)をかぶらされ、「ユダヤ人の王、万歳」と辱められました〈17-19〉。このことは、イエスの真の身分を明らかにしています。イエスは旧約時代から語り継がれ、待ち望まれていた真のユダヤ人の王、全世界の王の王です。この辱めに対し、イエスが何の抵抗もなさらなかったことは(イザ50:6)の預言の成就であり、ローマ兵がひざまずいて拝んだことは、後に、ローマ帝国がイエスにひざまずくことを暗示しています。

 

この時イエスは人として体力的に限界でした。だからローマ兵士はキレネ人シモンに無理にイエスの十字架を担がせました〈21〉。これはすべてが神の導きです。このことが後に、シモンと彼の家族が救われるきっかけとなったのです(ロマ16:13)。

 

没薬は、十字架の苦痛を和らげるための当時の麻酔薬です。しかし、イエスはそれを飲みません〈23〉。最後の晩餐でイエスが言われたとおりです〈14:25〉。イエスは、苦痛を避けることなく、意識のはっきりしている中で十字架に命を捨てようとされたのです。このイエスの従順の故に、今、私たちは救われています。(フィリ2:6-8)イエスは私たちの罪に対する神の怒りの杯を飲み干してくださり、私たちを罪の奴隷から解放してくださいました。心から感謝して聖餐の恵みに与りましょう。

 

[お祈り] 天の父なる神様のみ名を賛美します。僕の罪を贖うためにみ子を遣わしてくださり、死に至るまで従順であられたことを感謝します。イエスの十字架を仰ぎつつ、聖餐の恵みに与らせてください。イエス様の尊いみ名によってお祈りします。アーメン。