「涙を流す者から伝える者へ」 2024年3月

マグダラのマリアは弟子たちのところへ行って、「わたしは主を見ました」と告げ、また、主から言われたことを伝えた。(ヨハネ20:18)

 

イースターは、多くの人たちにとって明るい印象を持っている日と言えます。ただ、聖書の御言葉に書かれているイースターの出来事を読む時に、決して明るい印象を持つことができません。人々は、主イエス・キリストの十字架の死によって深い悲しみの中におかれていたからです。この悲しみは、イエス様の死を悼んでいるだけではなく、彼らの持っていた希望が失われたという悲しみも含まれていました。もはや、自分自身の力では立ち直ることができない状況からイースターの出来事は始まっているのです。

マグダラのマリアもそんな一人でした。彼女は、週の初めの日、朝早く、暗いうちから主イエスが葬られている墓へ出かけていきました。そこには、涙しかありませんでした。そして、追い打ちをかけるかのように、墓からイエス様の遺体がなくなっている事実に直面するのです。

御言葉がここで終わっていたとするならば、イースターは、暗く、悲しい出来事のままです。しかし、彼女は、この後、復活されたイエス様と出会うことになります。この事柄こそが、明るく、喜びの出来事の日となる鍵なのです。

また、彼女は、主イエスと出会っただけではありません。主イエスの言葉を聞き、弟子たちに復活の事実を伝えるために出て行く者となっていくのです。そこには、涙はありません。喜びと共に「わたしは主を見ました」と伝える者となったのです。

今年のイースターは、3月31日(日)です。イエス様は、今も変わることなく、私たちの涙を拭い去り、喜んで福音を宣べ伝える者としてくださいます。

あなたもこの復活の主にある喜びを体験しませんか。そして、御言葉を受け取り、福音を携えて一歩を踏み出す者となりましょう。

門真キリスト教会 主任牧師 濵崎 恵太