「判断することの多い人生で」 2023年3月
イエスはまた群衆にも言われた。「あなたがたは、雲が西に出るのを見るとすぐに、『にわか雨になる』と言う。実際そのとおりになる。また、南風が吹いているのを見ると、『暑くなる』と言う。事実そうなる。偽善者よ、このように空や地の模様を見分けることは知っているのに、どうして今の時を見分けることを知らないのか。」(ルカによる福音書12:54-56)
骨身に染み入るような寒さを越え、少しずつ春の訪れを感じる季節となりました。また寒い日に戻ることもあるでしょうが、これから日ごとに春へ近づいていきます。子どもを迎えに行く夕方の時間、真っ暗だった季節から今は顔が見えるほどの明るさです。私たちが季節の移ろいを感じるのは、いろいろな気づきによります。
聖書の中にも、当時の人々が身の回りの現象の変化から、気づくことについて書かれている場面があります。これを見る時、人はいつの時代も自然の中で生活していることを思わされるのです。この箇所で人々は、生活の小さなことには気づくのに、大切な判断(真理を知る)をする時に、それができないのはなぜか?見分ける必要があるということを、イエス様に問われているのです。
人生の中には、判断する機会がたくさんあります。子どもの頃は、選択肢が多く、決めなければならないことがいつも近くにありました。しかし、大人になるとある程度、自分で流れを決めることのできる余裕が生まれます。人生にも慣れたと思っていた私は、子どもが誕生したことで、多くの判断を必要とする生活に戻ることになりました。もちろん子育てだけではありません。年齢を経ると変化はゆるやかですが、人生にはその年齢や年代によって、判断する必要があるからです。
何かを判断しなければならないと感じる時、時間の無さや判断する内容の多さに目を向けるのではなく、一息ついて空を見上げ、創造主である神さまに目を向けてみませんか。委ねて祈り、聖書のみことばから励ましをいただく、多忙な人生の中で、神さまに期待し求めることは、私たちに与えられた恵みだからです。
門真キリスト教会 牧師 濵崎 かおり