「ひとりのために」  

2025.5.4.     礼 拝

ヨハネ福音書20:24-29(P210)     「ひとりのために」

トマスは、他の弟子たちの「わたしたちは主を見た」〈25〉という言葉を受け入れることができませんでした。そして、嫉妬や疎外感から心を頑なにしたのです。イエス様は、そんな彼の心を再び開いてくださったのです。

1.一対一で向き合ってくださる 

イエス様は、再び弟子たちの前に現れ、「あなたがたに平和があるように」〈26〉と語られました。ただ、その後のやり取りは、「あなたの……」〈27〉とあるようにトマス個人へ語られているのです。主の目から見る時に、トマスはかけがえのない存在だったのです。主は、私たち一人ひとりを愛し、たったひとりのためでも行動してくださいます。

2.必要を知っていてくださる 

「信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」〈27〉と語られた時、彼の目が開かれました。「わたしの主、わたしの神よ」〈28〉と告白し、信じる者となったのです。主は、私たちの必要を知り、満たしてくださいます。主が私たちのためにしてくださったことを自分自身のものとしてしっかりと握っていきましょう。

3.一歩を踏み出させてくださる  

復活の主と出会ったトマスは、ここから新しい歩みが始まっていきました。それは、「見ないのに信じる」歩みです。イエス様は、天に帰られ、姿が見えなくなってしまいます。しかし、その後も彼によって福音は宣べ伝えられていったのです。イエス様の愛と救いを体験した時、「主はどんな時にも共におられる」と確信をもって進むことができるのです。

復活の主は、私たち一人ひとりの内に働いてくださいます。今日も「『わたしの』主、『わたしの』神よ」と告白しましょう。そして、主と共に信仰の歩みを進んでいきましょう。